バブル期に流行した手形を使った犯罪や悪用方法についてご紹介します。

手形を悪用した犯罪

 

手形による犯罪の手口

 

約束手形による決済が少なくなったのは、手形を悪用した犯罪が増えたことも関係しています。
手形関連の犯罪や悪質業者の手口は以下のものがあります。

 

  • 取り込み詐欺
  • 不渡りになる見込みの手形を第三者を騙して換金される
  • 経営者を脅すなどして支払い能力のない中で手形を発行させる
  • 偽造手形

 

それぞれの具体的な手口や被害事例をまとめました。

 

 

取り込み詐欺とは

取り込み詐欺で裏の顔を持つ男性

取り込み詐欺とは、最初は小さな取引を繰り返して相手を信頼させて、最終的に手形や掛け払いを使った大口取引を行い、手形を振出して対価を受け取ったら会社を倒産させるなどして逃げてしまう詐欺行為です。
当初から大口取引の手形は支払をするつもりはなく、取引によって受け取った商品を俗に言うバッタ屋などに売って利益を得る詐欺です。
狙われる商品は、個人向けの日用品や建築機材、金券など換金性が高いものが多く、大口取引は特別価格で仕入れいるので、正規業者でなくても簡単に好条件で換金できる特性を利用したものです。
手形割引をしていた場合でも、割引した金融機関から支払を請求されることになるので注意しましょう。
売掛金も同じで、支払期日前に逃げてしまう取り込み詐欺がありますが、ファクタリングを利用していた場合はノンリコース契約によって取り込み詐欺のような売掛先の破綻リスクを回避できます。
そんな低リスクなファクタリングのメリットと仕組みを徹底解明!

 

不渡りになる手形を騙して換金

 

手形は満期を待たずに不渡りになる旨を把握できてしまう場合があります。
発行元が金融機関に申告したり、破産手続きをしなければ満期日の前の手形は通常通りに金融機関の窓口で割引できます。
そして、割引後に不渡りになった場合は金融機関から割引をした人に弁済請求できるルールがあります。
詐欺業者は、「割引しに行く時間がない。手数料を払うから手形割引をしてほしい」と言って裏書譲渡した上で第三者に換金させます。
換金された金額は多少の手数料を差し引いて依頼者に渡し、その後依頼者は行方が分からなくなって銀行からは不渡りによる請求を受けます。
手形割引は金融機関から割引した人に請求できるルールになっています。
裏書譲渡で割引した人は手形の前の所有者に対して弁済請求できますが、当初から詐欺目的で換金させているので、不渡りが判明した時には逃げきっています。

 

 

強引に手形を発行させる

 

主に闇金が行う手口で、借金や支払いがある中で手形を振出できる環境があれば、支払能力を問わず強引に手形を発行させます。
その手形を前述で紹介した第三者を騙して換金させるなどして現金化をする詐欺事例です。
消費者金融のカードローンと似ていて、当座貯金口座の審査に通過して支払遅延(不渡り)などを起こしていなければ、手続きなしで利用できてしまう仕組みを活用した犯罪です。

 

 

偽造手形

偽造手形で現金を不正に取る

2008年頃から偽造手形による犯罪が増加しました。
闇金の債務者などが身分証偽造をしたり、騙される形で換金役になって不正に金融機関から手形割引で現金を受領するものです。
現金に比べて手形の原本は偽造しやすく、どの会社が当座貯金口座を持って手形取引を活用しているのか調べることは難しくありません。
悪質性の高い犯罪で、検挙されれば有価証券偽造によって刑事責任を追及されることになります。
デジタル化の進む中でアナログ式の手形は犯罪のターゲットにされることが増えています。