手形とファクタリングの“償還請求”について解説します。

手形の償還請求とは?

 

手形の償還請求をされている人

 

手形の償還請求とは不渡りになった時に手形の所持者が債務者に対して支払を請求することです。
手形取引における償還請求は以下のパターンがあります。

 

 

  • 満期になった手形が不渡りで銀行からの請求(支払呈示)に応じないため、振出人に直接請求する

  • 手形割引をした手形が不渡りになったため、割引した金融機関が割引者に請求する

  • 裏書譲渡された手形が不渡りになったため、前の保持者に請求する

  • 裏書譲渡された手形の所持者が振出人に請求する

 

  • 上記は全て法律で認められています。

  • 手形は金融機関を通じて振出、請求、割引を行えますが、銀行が手形の支払いを保証しているものではありません。

  • 不渡りを起こすと振出人の当座を取引停止にするペナルティを貸しますが、銀行から振出人に対して行う支払呈示は通知のみの程度で、応じなければ直接取り立てをしないといけません。

 

 

 

割引した手形を償還請求された場合

手形を償還請求された時のチェック

手形割引ですでに換金している手形が不渡りになった場合は、銀行から償還請求されて割引をした者が手形の額面通りの金額を払わないといけません。
割引条件に応じて、受け取った金額以上の費用を払う必要があります。
割引した手形を金融機関から償還請求されて、代金を支払えない場合は割引者の信用情報に傷がついて、将来の借入審査等に悪い影響を与えてくれます。
金融機関は振出人の不渡りによって損失や突発的な支出が発生した事情を考慮してくれるので、交渉に応じて分割払いにすることも可能です。

 

裏書譲渡した手形を譲渡された側が割引して不渡りになった場合は、割引した金融機関から割引をした人へ償還請求を行い、割引をした人は前の所持者(譲渡した人)に償還請求するなど、2重・3重で償還請求が発生することもあります。
裏書譲渡された手形を割引していた場合は、前の所持者に償還請求できますが、まずは銀行から受ける償還請求に応じないと割引者の信用情報に傷が付いてしまいます。
譲渡した側への請求は民事の話になるので、応じてくれない場合は訴訟によって争われることになります。
手形は有価証券なので、償還請求に応じない場合に訴訟すれば、ほぼ確実に勝てます
裁判所の判決によって強制執行できますが、支払い者が破産や倒産をした場合は全額回収するのが困難です。

 

 

 

保証人に対しても償還請求できる

 

  • 手形の償還請求は、保証人に対して行うこともできます。
  • 保証人は振出人の保証人と裏書譲渡する際の保証人があります。
  • 連帯保証人か通常の保証人かで償還請求する順番やルールが異なります

 

 

ファクタリングなら償還請求権なし

手形の償還請求をされている人

契約内容にもよりますが、ファクタリングは償還請求権なしのノンリコース方式が主流です。
万一、売掛先が破綻した場合でも償還請求されることはありません。
中小企業や個人事業主は売掛金の早期回収を目的にファクタリングを利用していますが、資金力に問題ない大企業が信用保全を目的にファクタリングを活用するケースもあります。
ファクタリングは手形割引に比べて全般的な手数料は高めですが、償還請求権なしになるので手形に比べてファスタリングはリスクが少ないです。