手形を裏書する事で得られる効果やトラブルについてまとめました。

手形の裏書の効果とは?

手形の裏書に悩む女性

 

発行された手形は裏面に譲渡できる記載項目が用意されています。
正しく手続きされていれば、譲渡された者が債権者になって、満期による請求、手形割引、不渡りになった際の請求権利が与えられます。

 

裏書譲渡の方法

手形の裏面には譲渡する情報を記載するフォーマットが複数件(主に4件分)に渡って用意されています。
所持者が署名捺印して、譲渡人の情報を記載することで、債権が譲渡されます。
所持者が署名捺印をして、譲渡先の項目を空白にしたまま譲渡をしても問題ありません。(白地式裏書)
一般的には日付や譲渡先は白紙のまま譲渡して、新しい所持者が手続きする際に空欄を埋めます。

 

譲渡された裏書は、また別の人へ譲渡することもできますが、裏書での譲渡先が繋がっていない場合は裏書不備で不渡りになります。
譲渡された手形が再び譲渡前の人に返還された場合は、譲渡先の欄の全体をバツ印や署名、捺印の双方に2重線を引けば無効になります。

 

譲渡の無効については、ボールペンなどで線を引くだけで簡単に行えて、譲渡した人・された人の捺印(訂正印)は不要です。
裏面の項目が埋まった場合は、コピーや新たに作ったフォーマットを貼り合わせて、つなぎ目に最初に所持者になる人が捺印すれば認められるので、手形の譲渡回数に制限はありません。

 

裏書譲渡は簡単

裏書譲渡は実印や印鑑証明の必要はありません。
通常の売掛債権は第三者に譲渡して、第三者から請求を行う場合は内容証明郵便による通知をしないといけませんが、手形は簡単に譲渡できる特徴があります。
つまり、手形取引をする場合は、原本が現金と同じくらい重要な価値を持っています。
盗まれると簡単に譲渡情報を偽造されてしまうので注意しましょう。

 

最終的には満期請求や割引した人の履歴が残りますが、手形を不正に請求する人は、闇金で借金した人を騙して交換されるなど、その後に逃げ切るノウハウを持っています。
手形は悪用されるリスクが高いので、電子債権への移行など他の決済手段への代替が進められています。

 

譲渡された不渡り手形を請求する方法

手形の様々な請求するを方法

所持している手形が不渡りになったら、発行元の金融機関の窓口に行って、取立委任裏書という裏書を新たに行い金融機関に請求業務を依頼します。
適切な裏書譲渡で所持者になっていても、満期直後に直接振出人に請求するとトラブルになります。
支払義務者に対して金融機関を通じて権利者であることを通知して請求してもらうことを「支払呈示」と呼びます。

 

取立の期間(呈示期間)は手形に記載された支払期日を含めた3日間しかありません。
手形は基本的に満期日に請求を行い、不渡りになることが分かっている場合は事前に銀行へ相談しておくと良いです。
単純な支払遅延であれば、すぐに払ってくれますし金融機関からの支払呈示をすることで直接の請求や訴訟手続きがスムーズになります。

 

呈示期間を過ぎてしまっても支払期日から3年以内であれば振出人に対して請求可能です。
まずは発行元の銀行に相談をして、振出人が応じないようであれば直接請求したり法的手続きに進みます。
3年の消滅時効内であれば、手形を持っていることで請求権があることに変わりないですが、通知なしで直接交渉するより金融機関から取り立てをしてもらった方が応じてもらえる可能性が高いです。

 

振出人が支払わない場合は銀行が振出人口座を取引停止にすることはできますが、手形所持者に対して金融機関が弁済してくれることはありません。
満期前に割引していた場合は金融機関から割引した人に対して償還請求されます。
手形の償還請求は様々なパターンやルールが存在します。リスクも含めて解説をチェックしましょう。